画面の向こうには、無数の人がいる。
ニュースも、SNSも、動画も、
常に誰かの声であふれている。
それなのに、部屋は驚くほど静かだ。
クリックひとつで世界とつながる。
検索すれば、答えはすぐに見つかる。
通知は止まらず、情報は流れ続ける。
それでも心のどこかが、ぽっかり空いている夜がある。
文字を打てば、すぐに誰かに届く時代。
けれど、本当に届いてほしい部分ほど、
うまく変換できないまま残ってしまう。
デジタルは便利だ。
速くて、正確で、迷いがない。
でも人の気持ちは、
そんなに単純な構造ではできていない。
モニターの光に照らされながら、
タイムラインをスクロールする指が止まる。
たくさんの言葉の中で、
自分の言葉だけが見つからない瞬間。
それでも、完全な孤独ではない。
同じように画面を見つめている誰かが、
きっとどこかにいる。
顔も知らない、名前も知らない誰か。
デジタルの中の孤独。
それは寂しさだけではなく、
静かに自分と向き合うための余白なのかもしれない。
0 件のコメント:
コメントを投稿