机の上に置かれたパソコンは、
今日も黙ったままだ。
電源を入れれば起き上がり、
閉じれば静かに眠る。
それだけの存在だ。
嬉しいとも、疲れたとも言わない。
急げとも、休めとも言わない。
ただこちらの操作に従って、
正確に動くだけ。
ときどきエラーは出すけれど、
それは感情ではなく、事実の報告だ。
調子が悪いときも、
不機嫌なのではなく、
ただ処理が追いついていないだけ。
人間はすぐに意味を探してしまう。
反応が遅ければ、苛立ちを感じ、
フリーズすれば裏切られた気持ちになる。
でもパソコンは、最初から何も約束していない。
それでも、なぜか救われる夜がある。
余計な言葉を投げかけてこない存在。
評価も、同情も、励ましもない。
ただ、こちらが打ち込んだ分だけ返してくれる。
パソコンは何も言わない。
だからこそ、
自分の声がはっきり聞こえる瞬間がある。
静かな画面の前で、
今日もまた、
自分の言葉を探している。
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